ペット共生住宅ケーススタディ

アルプ株式会社が対応したペット可集合住宅トラブルについての状況から対応策です。
(実名は伏せています。)

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依頼者
ペットクラブ(管理組合)
集合住宅の規模
築10年を超す大規模マンション(1100戸)
管理規約
他に迷惑を及ぼすペットの飼育を禁止している
飼育実態
犬の飼育世帯 145世帯
実施項目
  1. 飼育細則案の作成アドバイス
  2. 行動計画策定の支援
  3. 飼育セミナー実施
  4. しつけ方教室開催
  5. 会議出席(オブザーバー)
期限
2年間
事例状況から対応

弊社は、管理会社より相談を受け、ペットクラブに対して会員向けセミナー「集合住宅でペットと暮らす」を実施、以後ペットクラブより直接依頼を受けました。

次年度の総会まで10ヶ月ほどあり、ペットクラブ側の指針をまとめ、ペットクラブより管理組合理事会に議案を提案することで合意。ただし、現状犬によるトラブルが生じている事実もあり、マナーの悪い飼い主への対処が問題となった。

一部非協力的な飼育者もいたが、会員(飼育者)全体の問題と捉え、理解を得るための地道な活動から賛同を得て、さらに非飼育者への理解を得るための具体的な活動計画を策定し行動することにしました。

まず、定期的な清掃活動をペットクラブで実施、活動をアピールすべく、ペットクラブで作成したオリジナルお散歩バックを携帯することにしました。

管理組合に管理組合主催のペットライフセミナー提案して実施。出席者には非飼育者や管理組合理事長も出席し、講師を含め外部専門家のアドバイザーが介入することにより、感情的な対立もなく、質疑応答など活発なやり取りでお互いの理解を深める良い機会となりました。以後ペットクラブ主催で仕付け方教室を実施。

マンション共有地のスペースも広く、導線は近隣の飼い主も散歩に訪れるので、犬の排泄の問題はクラブ外の飼い主にもアピールが必要との判断で掲示板を設け注意を呼びかけた。当初他の犬の糞を拾う事に抵抗がかなりありましたが、清掃活動を継続的にする事により抵抗感も薄れ、マンション周辺も含めて糞の放置が激減しました。

管理組合は状況把握と、入居者の意見を聴取のためアンケートを実施。
アンケートは以後3回ほど実施されました。

当初管理組合役員の多数は、現在飼育しているペットは特例とし一代限り認めると、かなり強硬姿勢でしたが、ペットクラブとしては一代限りでなく、ペット飼育を認めてもらうことを希望しており、 
理事会の場で意見を述べる機会を設けていただき、現況とペットクラブが提案する規約案を披露。

より良いコミュニティを形成するためにはどうしたらよいかという問題点の立て方が必要と力説し、問題提起から半年間の活動が評価され、理事の方々の理解も得られ、今年度の総会にペットの飼育禁止の議案を提出せず、1年間かけて話し合いを進めてゆくことになりました。人間関係の修復が最も必要との理解からである。

1年後のアンケート結果は、定期清掃など、ペットクラブの活動が評価され、飼育の禁止より一定のルールでの飼育を認める意見が過半を越え、理事長側も強硬路線を続けてゆくには法的対処が必要で100世帯以上いる飼育者への対処は非現実的であると融和に向けて方向転換、一定期間の動向を見守って意見を聴取することで今期も議案を提出しない事になりました。

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